缶ビール1本あたりの税負担の割合

この記事を読むと、

「缶ビール1本あたり、税金がどの程度の割合を占めているのか」

が分かります。

この記事は以下のような人に向けて書いています。
・よくビールを飲む人
・お酒には酒税という税金がかかっていることは知っているけれど
 どの程度課税されているか知らないという人
・いい大人になってきたし、身近な税金から考えてみようかと考えている人

この記事を読むことで、以下のことが叶えられます。
・税の恐ろしさを実感できる
・ビールには酒税と消費税の両方が課税されていることが分かるので
 缶ビールを買いづらくなるかも…

是非、酒のツマミにでも読み進めていただけたら幸いです。

缶ビール1本当たりの税負担の割合は、驚愕の37.4%

結論から申しますと缶ビール1本あたり、37.4%(約4割)の税負担となっています。

驚きですよね。缶ビールを飲むために約4割の税金を支払っているなんて。

税負担割合の根拠

時間がある人は、よろしければ下記も読んでいってください。
缶ビール1缶あたりの税負担の割合が37.4%であることを示す根拠をまとめました。

根拠と言っても、財務省のWebサイトを見るとよくある質問としてまとめられています。

記事説明の補足
出典:財務省 酒税に関する資料(https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/d08.htm

品目がビールの350mlの部分を見ていきましょう。

書かれている内容は以下の通りです。
・代表的なもの小売価格(税込)①・・・224円
・酒税額②・・・63.35円
・消費税額③・・・20.36円
・酒税等負担率(②+③)/①・・・37.4%

この表が示しているのは、1缶(350ml)あたりの税負担の割合は全部で37.4%ですよー。
ってことなんですが分かりにくいですよね。
(酒税で税金かかるはずなのに消費税が書いてある意味がわかりませんよね)

お酒には酒税と消費税の両方がかかる

なんとお酒には酒税と消費税の両方かかります。

「個別消費税」と言って、特定のモノやサービスには個別に税がかかるように決められているのです。それが酒税ということですね。

本記事作成時点では令和7年[2025年]であったため、ビールの酒税は63.35円です。この350mlあたり63.35円とは、製造原料やアルコール度数などによって定められている酒税の額になります。一般的な缶ビール1缶(350ml、アルコール度数約5%程度のもの)には共通して63.35円がかけられることになっています。

代表的なものの小売価格が「税込」と書かれている

財務省のWebサイトに掲載されていた表について、個人的に読み取りづらかった部分なのですが、
「代表的なもの小売価格(税込)①・・・224円」の記載を見ると「(税込)」と書かれています。
つまり、私たちの手元に届くときの価格は「税込」で224円ということです。

言い換えると、224円という価格は「酒税」も「消費税」も含まれているということになります。
ええと…計算すると…
224円が「税込み」価格ですので、すでに10%の消費税がかかっています。
「税抜き」価格を計算すると224円÷1.1割=203.64円となります。
「税込み」価格から「税抜き」価格を引けば「消費税」の額が出ますので、
224円ー203.64円=20.36円 が「消費税」の額となりますね。
(消費税額③の額が出ましたね)

上述の通り、ビールの酒税は共通して63.35円です。
(酒税額②の額がでましたね)

そして、問題の税負担割合の計算式は「酒税等負担率(②+③)/①」と書かれておりますので、
②(63.35円)+③(20.36円)÷ ①(224円)=0.3734821428571429
頃合いの良いところで四捨五入して0.374。%表示に直すと「34.7%」ということになります。

ふむ…結果を図にするとこのような感じですね。

図は『ICOON MONO』様の図を使いました。(https://icooon-mono.com/


おお…なんか図にすると、中身ほとんど税負担のように感じますね…

さいごに

私はビールをよく飲みます。
自分へのご褒美といったら缶ビールみたいなところがあります。
そのためか、私にとってスッと金額が言える商品の代表格でもあります。

過去にお酒の値上げニュース(酒税の増税による値上げのニュース)を見た時、「酒には税金がかかっていたのか」と驚いたものです。
しかし、驚きをそのままにして上がった値段をそのまま受け入れていました。

実際のところ、商品の値上げの背景を理解したところで、その商品を好きなのであれば受け入れるという選択肢しかないのかもしれませんが、知らずにうのみにするよりは知ったうえで受け入れるという状態でありたいと思いました。

この記事では、私と同じように缶ビールが好きで、缶ビールが値上げするときというのはどのような要因が関わっているのかを知りたいと思った人の一助になれば幸いです。

お読みいただきありがとうございました。

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